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三段編E
 駒得より手得、位を大切に

今回のテーマは「駒得より手得、位を大切に」です。
皆さんは駒得と手得、位、どちらを大切にしますか?
兄さんならば手得、位を大切にします。
なぜならば、駒得であっても、位や手得で圧倒されればその駒を使う機会がないからです。

みなさんは手得、位がいかに重要かを知らなければなりません。
手得や位は駒得よりも攻防に使え、使いこなすことができれば駒得よりも圧倒的な力の差を発揮します。
兄さんの最近の対戦経験にも似たような戦いがありました。
兄さんは中飛車で相手がたこ金戦法です。
相手がたくみに攻めて、桂頭に歩を打たれ、桂馬の死亡が確定になりましたが、
兄さんの読みは桂馬を取られても、その隙の手得によって位をとり、
位を活かせば十分に戦えるという読みでした。
実際、その読み通り、相手は桂馬しかなく攻め手がなくなり、兄さんの優勢は確定しました。

このように、駒得であっても、他に主張できるものがあれば十分に対抗できるという事がおわかりになったでしょうか?その主張するものは位や手得でなくても良いのです。例えば相手が歩切れであったり、相手の陣形がばらばらであるときは大駒の交換を主張したりすれば良いのです。

ここで学んでいただきたいのは、駒損をする代わりに他のより重要な主張を通すように、
「肉を切らせて骨を断つ」ような指し方です。
これは四・五段の方も見落としがちなテーマで、一般に我々のイメージでは序・中盤は駒得が有利となっています。しかしながら、序中盤でも他に有利な要素が存在することをあるのに、それが序中盤での小競り合いのために四・五段の高段者でも見落とすことが多々あるわけですね。
そのため、三段編で紹介することにしました。実際この記事を書いていて、確かに兄さんも見落とすことがよくあるなぁと感じました。
やはり、最終的な形勢判断は駒得とかそんな目先に見える判断要素ではなく、自分が指しやすいか指しにくいかにあるんですね。



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